民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
- [初版公開日:2025年09月09日]
- [更新日:2026年1月16日]
- ID:15263
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民法等改正
令和6年5月17日、父母の離婚後も、こどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部改正法が成立しました。
この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールを見直したもので、令和8年4月に施行されます。
1.親の責務に関するルールの明確化
こどもの人格の尊重
こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもの意見に耳を傾け、こどもの人格を尊重しなければなりません。
こどもの扶養
こどもが親と同程度の水準の生活を維持することができるようなもの(生活保持義務)でなければなりません。
父母間の人格尊重・協力義務
父母はこどもの利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません。
以下の行為は、そのルールに違反する恐れがあります。
・相手への暴行・暴言等、恐れやおびえを生じさせる言動
・こどもと同居している親の日常的な養育に、不当に干渉すること
・特別な理由なく、無断でこどもを転居させること
・特別な理由なく、父母間で取り決めた親子交流を実施しないこと
2.親権に関するルールの見直し
これまでの民法では離婚後は父母のどちらか一方を親権者として定めていましたが、今回の改正により、離婚後に父母の両方が親権を持つ共同親権も選択することができるようになります。
共同親権を設定した場合
日常生活での食事や服装、短い旅行や通常のワクチン接種、習い事などは父母のどちらかだけで決めることができます。
子どもの生活に重大な影響を与える、大切なことについては父母が2人で話し合って決めます。
※一方の親が決められる緊急の場合
こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある、DVや虐待の被害から避難する場合など、子どもを守るために急いで対応する必要がある場合は、父母のどちらも1人で決めることができます。
3.養育費の支払確保に向けた見直し
養育費を確実に受け取れるように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。
取り決めの実効性の向上
養育費の支払いが滞ったときにも、父母が取り決めの際に作成した文書に基づいて、一方の親の財産を差し押さえる申し立てができるようになります。
法定養育費制度の導入(金額を決める前の緊急対策)
離婚時に養育費の取り決めがなくても、こどもを主に育てている親は、相手に対し、こどもの養育費を請求できる制度です。こどもが最低限の生活を送るために必要な標準的な費用を勘案して法務省令で定められます。
裁判の手続きがスムーズに
養育費に関する手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を進めることができるとしています。
また、養育費を請求する民事執行の手続きにおいては、地方裁判所に対する1回の申し立てで、財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差押に関する手続きを行うことができるようになります。
4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
親子交流の試行的実施
家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどもの利益を最優先に考え、交流が適切かどうかや調査が必要かなどを考慮して、交流の試行的実施を検討します。
婚姻中別居の親子交流
父母が婚姻中にこどもと別居している場合の交流について、子どもの利益を最優先に考慮し、父母の協議で決め、決められない場合は家庭裁判所の審判等により定める、と交流のルールが明らかになりました。
父母以外の親族とこどもの交流
家庭裁判所は、こどものために特に必要があるときは、祖父母など、こどもとの間に親子関係のような親密な関係がある親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができます。
法務省ホームページ

法務省作成動画

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