統計調査の概要と種類
- [初版公開日:2024年04月15日]
- [更新日:2024年4月15日]
- ID:12446
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統計とは
『統計』の定義としては、「一定の条件(時間・空間・標識)で定められた集団について調べた(あるいは集めた)結果を、集計・加工して得られた数値」とされています。集団の傾向や性質を数で表す統計があることで、現在の社会の状態を捉えたり、変化を見たり、比較したりすることができます。
テレビなどのメディアでよく見かける「労働力人口」や「完全失業率」は、「労働力調査」という統計調査から得られるものです。国や地方公共団体は、こういった統計調査の結果を受けて、さまざまな施策を考え、実施していきます。また、統計結果は広く一般にも公開され、民間においても活用されます。
統計は世の中の姿を正確に表し、暮らしをより良くするための方向性を見極める基礎として、重要な役割を果たしているのです。

国・地方公共団体が行う統計調査
国や地方公共団体といった公的な機関が行う統計調査は、「統計法」という法律に基づき、行政施策に必要不可欠な情報、基礎資料を収集するために行われます。国勢調査等、特に重要なものとして総務大臣により指定された調査を「基幹統計調査」といいます。
調査方法は、統計調査員が調査の対象となった世帯・事業所に訪問し、調査書類の配布を行うというものが一般的です。調査員証を携帯した調査員が訪問しましたら、調査へのご協力をよろしくお願いいたします。

主な基幹統計調査の種類と概要

●国勢調査
国内に住んでいる全ての人と世帯を対象とする国の最も重要な統計調査です。衆議院の小選挙区の画定基準、地方交付税の算定基準など、多くの法令でその利用が明記されています。

●住宅・土地統計調査
住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯の保有する土地等の実態を把握し、その現状と推移を明らかにする調査です。調査の結果は、住生活基本法に基づいて作成される住生活基本計画、土地利用計画などの諸施策の企画、立案、評価等の基礎資料として利用されています。

●就業構造基本調査
就業及び不就業の実態をより詳細に把握し、全国及び地域別の就業構造に関する基礎資料を得ることを目的とする調査です。調査の結果は、国や都道府県などの雇用政策、経済政策など各種行政施策の基礎資料として活用されています。

●全国家計構造調査
家計における消費、所得、資産及び負債の実態を総合的に把握し、世帯の所得分布及び消費の水準、構造等を全国的及び地域別に明らかにすることを目的とする調査です。

●経済センサス
事業所・企業を対象とする各種統計調査の母集団情報を整備することを目的にした調査です。所在や分野、事業規模などを地域別に明らかにするための「基礎調査」と、事業所及び企業の経済活動や従業者規模等を明らかにするための「活動調査」に大きく分かれています。

●農林業センサス
農林業の生産構造や就業構造、土地資源などの基本構造の実態とその変化を明らかにし、農林業施策の企画・立案・推進のための基礎資料となる統計データを整備・提供することを目的とする調査です。

●労働力調査
我が国の15歳以上人口について、月々の就業・不就業の実態を明らかにし、就業者数や完全失業率など、雇用政策等の基礎資料を得ることを目的とする調査です。調査結果の比較安定性を高めるため、同じ地域に2か年連続で調査を行います。

●家計調査
国民生活における家計収支の実態を把握し、経済政策・社会政策立案のための基礎資料を提供することを目的とした調査です。調査結果は、GDPの算出などの景気判断に利用されるほか、品目別の購入数量・支出金額などは、テレビの情報番組でも取り上げられています。

総務省統計局広報資料「明日への統計」
総務省統計局が作成する「明日への統計」は、統計調査の結果からわかることなど、統計に関するさまざまな情報を紹介しています。ぜひご覧ください。